2021年4月11日秩父のとあるメジャー河川の上流部、規模で言ったら小渓流のテンカラ釣行です。対象魚はヤマメで放流魚ではなく川育ちの居着きのヤマメを狙います。この季節のテンカラで狙うヤマメのタックルや毛鉤、ポイントなどぜひ参考にしてください。
秩父ヤマメの朝の状況とタックルを紹介
冷え込みでも緩い流れからヤマメがヒット!ラインとハリスの太さ長さは
秩父メジャー河川の上流部、車止めでの朝の気温は0℃です。休みの日に限って朝の冷え込みがキツイのは良くあることです。でも昼には気温が上がる予報でしたので朝はのんびりと竿を振るつもりで始めます。魚の活性が上がる昼頃に今日の本番、時合いが来るはずです。手がかじかむなか緩い流れをチェックして行きます。すると思いがけずすぐにヤマメがヒット。上の写真、小さな落ち込みからの緩い流れの筋に着いていたヤマメです。幸先の良いスタートです。この日はレベルラインの3.5号3.6m+ハリスはフロロカーボン0.8号1mです。冷え込んではいますが丁寧に釣れば何とかなりそうな状況です。
天龍テンカラ風来坊39TAはズーム付きだから秩父の小渓流でも活躍
この日の竿は天龍風来坊39TAでスタートです。この風来坊39TAはズーム付き、秩父の小渓で使う時はほとんど33の状態で使用します。33の状態で使用することでバランスが手元によります。とっても振っていて疲れない振りやすい状態です。もちろん開けたポイントでは39に伸ばして使用することも可能ですから、遡行してそのポイントに臨機応変に対応できる竿です。そして39なのにコンパクトな仕舞寸法が魅力的なのです。胴よりな調子は慣れると振りやすく不意な大物とのやり取りも粘り強くこなします。もちろんかなり灌木が生い茂り頭上が枝で被っているような渓相ではさらに短いテンカラ竿も有効です。短いテンカラ竿はまた今度紹介しようと思います。
4月初旬の秩父ヤマメで狙うポイント
落ち込みからの緩い流れが中心
今回入った谷では小さな落ち込みが中心の渓相です。ヤマメたちが居着いているポイントは落ち込みの脇ではなくほとんどの場合が落ち込みからの流れの筋や駆け上がりのポイントです。その流れの両脇に岩があったり、流れが岩にぶつかっているようなポイント、流れの底が砂ではなく石が多いなどの条件が重なるとさらに良いポイントとなってきます。水深は20㎝もあれば十分ヤマメが居着くのですが30㎝以上となればさらに良いポイントとなります。こうした小さな沢の場合良いポイントは本当にピンスポットです。ここに居ると仮定し、そのほんの少し上流に毛鉤を落とすイメージで釣りを展開します。
秩父の渓流釣りは休憩で新緑を満喫しよう
せっかく秩父の新緑の季節なので一服しないともったいない
この時期はようやく若葉がでて山が薄緑に色づき始めます。新緑の季節の始まりは一年の中でほんの一瞬の輝きといった感じです。釣りはもちろんですがこの新緑の中での一服は本当に至福の時間です。コーヒーでも入れて沢音や小鳥のさえずりなどをBGMにのんびりするのも悪くないですよ。私はバーナーとコッヘルを持って行き、温かいコーヒーを入れてのんびりと味わったり、お昼にカップラーメンを食べたりして楽しんでいます。
軽量コンパクトなプリムスP-153ウルトラバーナーが渓流釣りにおすすめ
primus(プリムス) 153ウルトラバーナー P-153アウトドアギア ストーブガス シングルバーナーストーブ ストーブ ヒーター ウォーマー おうちキャンプ ベランピング 価格:8,910円 |
PRIMUS(プリムス) 小型ガスカートリッジ110g IP-110 価格:356円 |
私の愛用はプリムスのP-153ウルトラバーナーです。何と言っても軽量コンパクト、渓流釣りに持って行くには最高のアイテムです。コンパクトですが火力は出力4.2kW/3600kcal/h(T型ガス使用時)とかなりな強さです、私の仲間たちも愛用者の多いアイテムです。これにやはり小型なガスカートリッジをコッヘルに収めて行くとデイパックの中に小さく納まります。お昼にカップラーメンを食べたり、休憩にコーヒーを入れたりと渓流釣りの楽しみが増えるアイテムです。
秩父の渓流におすすめ金剛テンカラ3.3に持ち替えて
櫻井漁具金剛テンカラ3.3の特徴
金剛テンカラは櫻井漁具さんのロングセラーテンカラ竿です。私はかなり前から11号(3.3m)を愛用しています。自重は80gと軽量ですがかなり頑強な竿と言ったイメージです。振った感触はしなやかながら竿の太さ(丈夫さや強さ)を感じられ、粘り強い竿と言ったイメージです。尺物を掛けても安心感のある竿ですよ。またレベルライン3号からテーパーラインまで振れるような、幅広い重さのラインに対応している竿だと思います。グリップの形状に関しては賛否両論ありますが、私の場合はあまり気にせず使用しています。
秩父のヤマメに強い毛鉤10colorsの2アイテム
①秩父のヤマメに強い毛鉤 10colors「甲斐胴黒虎花笠」
秩父のヤマメに強いと書きましたが、10colors「甲斐胴黒虎花笠」は秩父だけでなくどこの渓流へ行っても良く釣れます。非常に安心安定感のある毛鉤です。秩父では#14と#12の使い分けです。ちょっとスレている、ちょっと食いが浅い、ヤマメやイワナのサイズが小さい時には#14が活躍します。活性が高い時やサイズがヤマメやイワナのサイズが良い時には#12を使用します。人間の目から見れば数ミリに違いですがヤマメやイワナにとってみればかなり大きな違いになりますからね。ちなみに源流イワナでは#10が主役です。
②秩父のヤマメに強い毛鉤 10colors「ゼンマイ胴赤柴花笠」
10colors「ゼンマイ胴赤柴花笠」も秩父のヤマメに強い毛鉤です。もちろんこちらも秩父だけでなくどこの渓流に行っても活躍してくれます。春先、関東の渓流釣り場ではピンチョロがエサ釣りのエサとして良く使われます。私のホームグラウンドである秩父では6月初旬まで捕ることができるエサで、ヤマメの特エサです。春先ではゼンマイ胴赤柴花笠の#14がこのピンチョロにベストマッチします。そして5月過ぎには#12がベストマッチする感じです。ピンチョロに馴染のない地域の方にも是非使ってみて頂きたい毛鉤です。
まとめ
解禁してあっという間に1カ月が過ぎました。いつも解禁前後は渓流やテンカラ関係の原稿を書いてあわただしく過ぎてしまいますね。4月に入ると水温の上昇と共に秩父のヤマメやイワナたちも徐々に活性が上がってきます。寒暖差の大きい時期は朝からではなく昼からの方が結構良い釣りができますよ。また冷え込みが緩んだ時は朝からでももちろん高活性な場合もありますのでそのへんは天気予報の気温を良く見て判断してください。関東の平野部ではほとんど桜の花は散ってしまいましたが、標高の1000m付近ではまだまだ見頃で、山桜も一緒に楽しめる時期です。秩父の花見がてらの渓流・テンカラ釣行はおすすめですよ、ぜひ皆さまも楽しんでください。