昨年源流にて大けがをしてしまい、いろいろな方々にご迷惑をおかけしました。改めて御礼申し上げます。そして!ようやくある程度のザックを背負って再び源流へ足を運ぶことができました。今回は全日本暇人協会の釣行。登山道1時間から藪漕ぎ1時間の計2時間でテント場の予定。仲間にはリハビリ源流だからと近場の場所を選んでもらいました。しかし、そうはうまく行かないのが源流釣行です。結局は4時間のがっつりした行程でした。頑張った結果、いいイワナと天候にも恵まれ、焚火を囲んだ楽しい宴会ができました。
やっぱり大変なアプローチ
藪漕ぎに2時間半
林道、登山道歩きは長くてもまあ良いのだが、問題はゼンマイ道だ。山菜やキノコ採りなどの山仕事、猟師などが長年利用してきたゼンマイ道や仕事道、日本のいたる所で藪に吞み込まれ消えようとしている。ここも例外ではなかった。今回真島会長が枝を払いながら進んでくれたが、踏み跡は不明瞭で手探りで進むしかなかった。結局は2時間とふんでいた道のりは4時間となってしまった。
テン場は快適
4時間もあるいて到着したのは快適なテン場だった。タープを張って薪を拾い、2泊する準備はすぐに終わった。慣れた4人がいると準備もあっという間に終わる。広河原でのタープ泊はとにかく気持ちがいい。豪雨の際に流されたのだろう、若干薪拾いは大変だったがそれ以外は文句のつけようがないテン場だ。
この時期大イワナのねらい目は!
初日、一尾目から尺イワナ
テン場周辺をおのおの釣ってみたがイワナの姿がなかなか見れない。榎本さん曰く、春にはいくらでもいたそうだ。おそらく産卵で上流へ移動したか、8月の豪雨で流されたかだろう。それでも少しすると松ちゃんに尺イワナ、私にもテン場の少し上流で尺イワナ!と源流らしい釣りとなった。
この時期のポイントは大場所以外?!
今回は豪雨のあとで魚影が薄いということもあったが、写真のような淵ではまったくアタリなし、小場所での釣果が目立った。本来なら産卵のため遡上するイワナ狙いで、魚止めとなるような滝が良いポイントとなる時期だ。しかし、たまたま魚止めとなるような滝が少なく、あっても手が出せない場所だったため少し難しいイワナ釣りとなった。今回イワナが釣れたポイントはすべて小場所、瀬の開きなどだ。
2日目大イワナ登場!
いきなり大イワナ登場!
2日目、4人で釣りあがる。「釣る区間は短いからのんびり行こう」と話していたが、榎本さんはどんどん行ってしまう。そのあとをじっくりと釣っていた真島会長の竿がいい具合に曲がっているのが一番後ろを歩いていた私に見えた。しかし、竿の曲がりが尋常ではない、耐え切れず左手を添えている、いいサイズだと言うことは遠目にもすぐに分かった。岸際に寄せて会長の大きな手がつかんだイワナがデカイ!楽に40㎝を超えているのはすぐにわかった。私が手尺で測ると45㎝は間違いなくある!会長おめでとう!
引きの強いイワナ渓でした
2日目の夕方、昼に夕食分のイワナをキープできなかったため、少し下流を釣ってみました。50mほどを釣り尺イワナ2尾、9寸一尾を夕食のおかずにいただきました。冷水でゴルジュの多い渓で育ったイワナは肉厚で身がしまり食べても最高です。天然の恵みに感謝です。
テン場でのアウトドア飯紹介
焚火で塩焼き
ほとんど塩焼きにすることはないのですが、いつも松ちゃんだけは塩焼きが食べたいと言い、一尾を焼くことに。まあ手間がかからず遠火でじっくり焼けばおいしく出来上がります。グリルで焼くのと違い焚火でじっくり焼いたイワナの塩焼きは定番のおいしさです。松ちゃんはおいしそうにかぶりついてました。
イワナの天ぷら
イワナの天ぷらはふっくらとした身で上品な味です。静岡に住む仲間に教えてもらったのですが、焚火で石を焼き、その上に天ぷらを載せておくといつまでも冷めないですよ。源流師の知恵ですね。ただ、酔っぱらって焼けた石に手をつかないように気を付けてください。
会長のシチュー
ほぼ空になってきた鍋の写真ですみません。いつも会長はシチューです。具材はある程度切って用意して背負ってきます。源流で食べるにはぜいたくな料理です。なぜならジャガイモやニンジン、玉ねぎなど重たい材料ばかりですから。
榎本さんのトッポキ
トッポキ、これはいいおつまみになりました。常温で持ち運びできますから便利ですね。なんかアレンジしてましたが忘れました。
松ちゃんのピザと榎本さんの牛タン
私たちは源流へ行くとき肉を凍らせて持っていきます。ちなみにビールや缶酎ハイも。凍らせることでテン場まで傷まずにもっていくことができます。また凍らせたビールや缶酎ハイも保冷剤代わりになります。あとでキンキンに冷えたビールで乾杯できますしね。松ちゃんが作ってくれたピザは生地に餃子の皮を使っています。ビリー缶の蓋を合わせて炭を載せ、オーブンのようにして焼いています。
私のイワナ押しずし
イワナは3枚におろしたあと、塩で水分を少し抜いたのち、砂糖を少し加えた酢で〆ます。ビリー缶(大)の蓋に笹の葉を並べ、薄く切ったイワナの身を敷き詰めます。そのうえに酢飯をのせ笹の葉をかぶせたらビリー缶(中)の蓋などで押します。ひっくり返して笹の葉をめくるときれいなイワナの押しずしの完成です!これをつまみに〆張鶴で乾杯!最高でした。
タックル紹介
竿と仕掛け
今回も大活躍の天龍 風来坊39TA でした。仕舞が短く源流ではサブザックにもすっぽり収まるのがうれしいですね。また尺イワナを余裕でいなすパワーも兼ね備えています。
毛鉤は甲斐胴黒虎花笠#10
源流では花笠の#10がおすすめです。サイズがでかいとイワナからも見つけやすく、勝負も早くなります。今回は10colors甲斐胴黒虎花笠#10を使用!店頭では#12までしか取り扱っていない場合が多いので、ぜひ夏までに取り寄せてください。源流域へ行く方、沢でのイワナ釣りが多い方におすすめです。源流でのテンカラ毛ばりについてはぜひこちらも読んでみてください。源流テンカラ向け毛ばりについて
新潟源流釣行まとめ
消えゆくゼンマイ道
今回はかなりの藪漕ぎをしいられました。このゼンマイ道もこの数年間で藪に覆われ、踏み跡がわからないほど荒れたそうです。山に入り山菜やキノコなどをとる人がいなくなり、源流へのルートが消滅していってます。これからはより、源流へ行く体力や技術力などが必要になりますね。私も体力維持に努めたいと思います。
源流イワナ釣りへは気を付けて!
源流への単独釣行はリスクが伴います。まずは少しずつステップアップを目指しましょう!装備もそれなりにきちんと揃える必要があります。また一緒に行ける仲間つくりも大切です。釣りは遊び!一緒に楽しく遊び、いざという時に助け合える仲間が必要です。くれぐれも無理をしないでください。イワナたちはいつでも待っていてくれます。
今回の暇人メンバー
全日本暇人協会、会長の真島、榎本、松村、大沢の4人で釣行でした!