テンカラ釣りは何を用意すればいいかを説明します

元釣具屋店長がテンカラ釣りを始める時に必要なものを紹介します。どんな竿やラインを買えばよいか、ダメな組み合わせなどを説明します。自分にあったテンカラの道具をそろえてヤマメやイワナに会いに行きましょう。

どんなテンカラ竿を用意すればよいか

天龍テンカラ風来坊とイワナ

テンカラ竿は自分のフィールドに合った長さを選ぼう

テンカラ竿の長さは主要なもので3.3m・3.6m・3.9mの種類があります。なかには主要な長さより前後するものもありますが概ねこの種類です。テンカラ竿の長さを選ぶ時に大切なのはどんな渓流で使用するかです。川幅の狭い沢なのか、灌木が生い茂る藪沢なのか、頭上の開けた明るい渓流なのか、川幅のある本流なのか、条件を挙げるときりがありません。えさつりやルアー釣りを普段渓流で行っている方はイメージがつくと思います。狭ければ当然3.3ⅿの竿が良くなります。開けた渓流なら3.6ⅿ、本流やそれに近い渓流なら3.9ⅿです。また沢がメインという方はメーカーは限られてきますが2.7ⅿなどの短いものもありますのでおすすめです。ビギナーの方は近隣の渓流の写真などをSNSなどから探して渓相を確認してから選びましょう。大切なのは自分が攻めるフィールドに合った長さを選ぶことです。

テンカラ竿の調子を選ぼう

調子を選ぶ際、ビギナーの方はラインに応じて選ぶと良いでしょう。テーパーラインの方は7:3調子。レベルラインの方は6:4調子で選びましょう。理解したいことは6:4調子で柔らかい竿は軽いラインが振りやすく、7:3調子で硬い竿ほど重たいライン向きということです。6:4調子でも硬め(パワーがある)調子は重たいラインも飛ばしやすい傾向になり、逆に7:3調子でも柔らかい竿ならば軽いラインも振りやすくなる傾向がります。

調子がわからない方へ

調子はビギナーにとって一番わかりにくいと思います。調子は竿の曲がり方を意味し、それに硬さの要素が加わります。同じ調子であれば硬い竿に重たいおもり、柔らかい竿に軽いオモリで同じ曲がり方になるということです。調子を言葉で表すには竿を曲げた時にできるカーブの頂点になる位置が穂先よりか、真ん中よりか、と言えばわかりやすいかもしれません。曲がりの頂点の位置がグリップ側が7割、穂先側が3割に分けられる位置を7:3調子、同じくグリップ側6割、穂先側4割に分けられる位置を6:4調子と言います。竿の硬さは柔らかければ軟調、硬ければ硬調と言い、中間の言い表しかたは中硬、硬中硬、中硬硬などとメーカーによっても違いがあります。テンカラ竿の場合は硬調や中硬という表記をしないこともあります。硬調をハード(H)、中硬はミディアムハード(MH)、軟調をライト(L)と表記することもあります。またテンカラ竿では柔らかい竿をソフト(s)で表記したり、レベルライン向けで(L)、テーパーライン向けで(T)と表記する場合もありますからメーカーのカタログなどでしっかり確認するとよいでしょう。

テンカラ竿選びは軽さも重要です

テンカラ竿は軽めがおすすめです。とにかくキャストする回数が多いため一日釣りをすることを考えると軽いにこしたことはありません。3.6mで80g前後くらいまでの自重に収まるものがおすすめです。また竿を伸ばした時に重量バランスの中心がグリップ寄りになると持ち重りも少なく降りやすくなります。

テンカララインを用意しよう

テンカラレベルラインについて

レベルラインは同じ太さのラインを意味します。主に使用されているのはフロロカーボンの単線です。太さは主に2.5号・3号・3.5号・4号と発売されています。細い号数のラインほど糸癖などは少なくなりますが重さがなくなります。自分の持っている竿とのバランス、フィールドでの長さを考えて号数を決めましょう。ビギナーの方はまず3.5号を使用し、竿の長さプラス1mくらいから始めると良いでしょう。振れるようであればさらに伸ばしてみてください。細いレベルラインは軽い分魚へのプレッシャーも低くなります、しかし風が強い日などは振りにくくなります。

テンカラテーパーラインについて

テーパーラインは穂先側が太く、ハリス側にむかって徐々に細くなるラインを意味します。今でもテンカラバスという商品名のラインがありますが、これもテーパーラインです。昔、馬の尻尾の毛を撚っててんからのラインを作ったことからできた名前です。テンカラバスのバスは馬素と書きます。馬の尻尾の毛に代わってナイロンラインを撚って作ったものが今でも販売されています。また単線でテーパーのかかっているものなど種類も増えてきました。ラインのターンもしやすくビギナーにもおすすめのラインです。重さもあることからレベルラインに比べて風に強くなります。魚へのプレッシャーは太いものほど強くなりますのでキャスト時のラインの着水には注意が必要です。

テンカラハリスを用意しよう

テンカラハリスの素材選びについて

テンカラハリスの素材は大きく分けてナイロンとフロロカーボンです。初心者の方はこの2種類の特徴をまず覚えましょう。まず重さですがナイロンは軽く、フロロカーボンは重たい。次に引っ張り強度ですが、同じ太さではナイロンはフロロカーボンより強いです。吸水性はナイロン有、フロロカーボン無しとなります。硬さはナイロンが柔らかく、フロロカーボンは硬いです。これらの特徴を踏まえ、ビギナーの方には浮く毛鉤ではナイロン、沈む毛鉤ではフロロカーボンをおすすめします。ナイロンは水を吸って劣化をしますから半日使ったら交換しましょう。

テンカラハリスの号数選びについて

素材が理解できたらハリスの号数を決めます。ビギナーの方は0.8号を基準に考えてください。40ⅽⅿ前後の可能性があるなら1号、50㎝前後なら1.2号かそれ以上と上げてください。逆に関東の擦れたヤマメなどは0.6号、0.5号と細くして対応することもあります。いずれの号数にしてもびっくり合わせはハリス切れ、太いハリスの場合は竿の破損に繋がりますから注意してください。

テンカラ毛ばりを用意しよう

浮く毛鉤と沈む毛鉤

魚の活性はその場でなくては判断できません。浮く毛鉤、沈む毛鉤の両方を用意した方が無難です。浮く毛鉤と沈む毛鉤の判別は毛鉤の素材や形状、作りなどを理解しないと判断できません。本来のテンカラ毛ばりは沈む毛鉤を使用してきました。フライの文化が入り、浮く毛鉤が多く使われるようになりました。もちろん沈む毛鉤もフライの影響を受けています。浮く毛鉤の多くはフライの毛ばりパターンですから、毛鉤の名前から調べるとすぐにわかるものがほとんどです。

毛鉤の大きさから選ぶ

毛鉤の大きさは魚の食べている物や活性の高さ、スレ具合などでも変わってきます。ビギナーの方はまずフックサイズが#12~14くらいのもので揃えましょう。毛鉤のサイズで言えば中間の大きさです。これに夏であれば少し大きめ、解禁当初であれば小さ目のものを足しておくと対応幅も広がります。行かれる時期に飛んでいそうな虫をイメージして購入すると大きな間違えになりません。解禁当初にバッタやコオロギに似ているような毛鉤をふるのもおかしいですよね。

テンカラ釣りに必要な小物

テンカラ釣りにあると便利な小物1

テンカラ釣り用の仕掛け巻きは必須です。毛鉤を掛ける部分がありハリスとラインを巻き取れます。毛鉤を掛ける部分があるのが特徴で毛鉤を潰さずに収納できます。次にフォーセップです。毛鉤を飲まれた時に活躍します。また毛鉤を挟んだままにするとちょっと手を離した際などに毛鉤をなくしません。偏向グラスは水中の様子が良く見えるようになり、渡渉の際も安全ですし、魚を見つけやすくなります。

テンカラ釣りにあると便利な小物2

フロータントは毛鉤を浮かせるための浮力剤です。ジェル状のものはハリスにも塗ることができ便利です。粉状のフロータントはジェル状のものと併用するとよいでしょう。ラインカッターはニードル付きが便利です。毛鉤のアイ(糸を結ぶ輪)はヘッドセメントといって毛鉤を巻いた際に結びがほどけないようにする接着剤で埋まっていることがあります、ニードルはアイに穴をあけるのに使用します。あとは毛鉤を収納するケースがあると良いでしょう。

テンカラ釣りを始めるスタイル

テンカラ釣りスタイル

ウェーダーを用意しましょう

竿やライン、小物が揃ったらあとはウェアー関係です。まずはウェーダーが必要です。ウェーダーは川を歩くのに必須アイテムです。水が入ってこないようになっています。靴底は川床で滑りにくいようにフェルトが貼られています。夏は暑いのでウェットスタイル(濡れる格好)もありますが、ここでは割愛させていただきます。ウェーダーは価格帯にも幅がありますが、できれば透湿性のあるものが蒸れにくく動きやすいのでおすすめです。ウエストハイウェーダー、もしくはチェストハイウェーダーのタイプを用意しましょう。

テンカラ釣りのウェアー

ウェーダーの中は乾きの早い化繊のものを履きましょう。春先は防寒のインナーを履き、その上に化繊素材で裏地がフリース素材などのズボンを履きましょう。温かくなればジャージや速乾性のある薄手の化繊素材のズボンを履きましょう。靴下も春先は発熱素材などの厚手なものを履き、夏場はクールタイプの物がおすすめです。上も同様に春先は防寒インナーとミドラーにアウターはダウン素材や綿の量が多いタイプがおすすめです。夏場は速乾素材のインナーとシャツの組み合わせがおすすめです。あとはグローブとキャップがあればよいでしょう。

まとめ

テンカラ釣りイワナ

テンカラ道具の準備ができたらいよいよフィールドに出かけましょう。初めは道具に慣れるためにも管理釣り場などがおすすめです。見えてる魚がいる分やる気もでますし。魚が掛かってからのやり取りも慣れが必要です。ぜひ美しいイワナやヤマメ、ニジマスなどの渓流魚を釣り上げてください。