荒川源流入川、テンカラ釣りで秩父イワナと焚火宴会!2021年6月26日~27日

秩父イワナ

今回は荒川の源流、「入川」です。埼玉県は県土に占める河川の面積が日本一、その中で中心的な存在の川が荒川です。最近ではジップラインやバンジージャンプ、長い吊り橋などをメディアで良く目にする荒川ですが、その奥深く源流となる入川に在来のきれいなイワナが存在することをどれだけのひとが知っているでしょうか?入川に生息するイワナですが主点や鰭の色が赤に近いという特徴があり、そのイワナは通称秩父イワナと呼ばれています。その秩父イワナを求めて久々に訪れることになったのが柳小屋です。正確には柳避難小屋。私が釣具店にいた頃からのお付き合いがある石森さんとそのお友達の沼澤さん、そして私の3人で一泊のテンカラ釣りです。

秩父イワナを求め整備された登山道を柳避難小屋へ向かう

柳小屋までの登山道

入川の車止めは有料です

入川の車止めとなるのはトラウトオン入川の駐車場です。料金は一日500円です。しかし、夜中や早朝では管理人さんがいないので支払い方法は封筒です。トラウトオンの駐車場から建物を見るとシルバーのポストがあります。ポストの脇には茶封筒がぶら下がっています。その封筒に車のナンバーと利用する日付けを記入し、利用する日数分の料金を封筒に入れてポストに投入します。必ず忘れずに料金を支払いましょう。

整備された鎖場が出現!登山道とは言え注意は必要です

柳小屋までの登山道

2019年の台風19号による被害でしばらく通行止めとなっていた入川沿いの登山道もようやく開通しました。柳小屋までの道中、鎖場やはしごなども設置されていました。整備されたてなので歩きやすくなっていました。ただし、油断していると道から外れたりするような場所もありますから気を付けて歩きましょう。また熊の目撃もちょくちょくあるところです、熊すずをぶらさげるなど音を出しながら行くことをおすすめします。

苔むした道も秩父の魅力

柳小屋近くの登山道
柳小屋近くの登山道

車止めを出発し、約一時間で赤沢谷の出合いとなります。そこから急登で赤沢谷沿いの道に上がり、少しして左に登山道が分かれます、ここでまた標高を上げたのち、しばらくはガレたアップダウンを繰り返す道となります。徐々に標高を下げ苔むした岩が点在する場所が出てきます。ここからはもうひと踏ん張りで柳避難小屋に到着です。

テンカラで秩父イワナにご対面

10colors甲斐胴黒虎#12と秩父イワナ

秩父イワナの釣り場の様子は?

真の沢
デカイワナの顔をした大岩を釣る!
真の沢
真の沢は手頃なポイントがたくさん
入川柳小屋手前
柳小屋近くの登山道から

3枚の写真の最初、ふと見上げるとデカイワナの顔が!!この真の沢の大岩がイワナの顔にそっくりだったので思わず竿をふる沼澤さんでした。柳小屋上流で入川は二つの流れに分かれます。右岸側が真の沢、左岸側が股の沢です。今回は3人で真の沢に入り交互に竿を出し楽しく秩父イワナと戯れました。真の沢上流には千丈の滝があり私は以前つり人社の「滝を釣れ」と言う本の原稿を書くため一人せっせと滝まで行った記憶がよみがえりました。股の沢は入ってすぐに薄暗い渓相になるのと反対に真の沢はまだ明るさがあります。釣って気持ちよいのは真の沢ですかね。

美しい秩父イワナにご対面

真の沢イワナ

3人で釣り上がりようやく石森さんに9寸越えのイワナがきました。きれいな魚体をしています。このイワナも肉眼ではもう少しヒレや斑点が赤いというかピンクっぽいというような色をしています。しかし写真ではなかなかうまく映りません。撮影も今後の課題ですね。いい面構えをした雄イワナだけあって結構竿も曲がっていました。毛鉤はフォームビートル系でした。

秩父イワナを天龍風来坊39TAと10colorsフォームビートルで釣る

10colorsフォームビートル#12イエローと秩父イワナ

私の秩父イワナテンカラタックル

天龍テンカラ風来坊39TTA

今回のタックルですが、竿は天龍テンカラ風来坊39TA、ズーム機能がついた仕舞寸法の短い優れモノです。しなやかで尺イワナの引きもしっかりといなします。そして、イワナを掛けた時に楽しい竿、引きもじっくり味わうことができる竿です。

ラインはラインシステムのテンカラレベルラインFC3.0号です。ずばり見やすいです。巻きが20mなのでお値段も手頃です。一度購入するとラインはかなり持ちますからこれくらいが丁度良いです。

ハリスは沈む毛鉤はフロロカーボンの0.8号1m、浮かせる毛鉤はナイロンの0.8号1mです。テンカラ初心者の方はこちらの記事もぜひ読んでください。

ラインシステムテンカラレベルラインFCはおすすめ!

ラインシステムさんのレベルラインは見やすいのが特に売りとなっています。このラインが発売された時は私もすぐに飛びつきました。使用感としては普通のフロロカーボンの硬さよりはやわらかく作られています。めちゃくちゃ柔らかいというほどでもありませんが張りが強すぎると扱いにくくなるので優秀なラインだと思います。2.5号・3号・3.5号・4号と発売されていますが、私がおすすめするのは3号です。比較的柔らかめの竿には3号、もしくは2.5号の相性が良いですよ。私が釣具屋に努めていたころはベテランほど細いものを使われる傾向にありました。3.5号は少し長くとりたい時、硬めの竿を使用するときなどにおすすめです。4号はよほど硬めの竿を使用するとき、かなり長いラインで釣る時以外は必要ないかもしれません。しかし、なかには太いラインが好きな方もいらっしゃいます。ここに書いているのは私的な見解です、なので太さは自由に選んで遊んでみてください。テンカラは十人十色ですからね。

秩父イワナを釣った今回の毛鉤は10colors「フォームビートル」

10colorsフォームビートル#12イエローとイワナ

今回も毛鉤のメインは10colors「フォームビートル#12」カラーはグリーン・イエロー・ピンクの3色ありますがどれでも釣れました。ただ今回は途中から曇りになったので明るく見やすいイエローがメインとなりました。10colorsは群馬県の嶋屋オリジナルテンカラブランドです。10colorsの毛鉤はまだ発売して2年目です。しかし、テンカラ用品を取り扱う釣具屋さんは意外と少ないものです。今後取り扱い店も増えていくように励みますので宜しくお願いします。嶋屋は釣り問屋さんですので釣具店ではお取り寄せも可能かと思います。ご興味を持たれた方はお近くの釣具店にお問合せください。毛鉤はすべて私が巻いていますのでよろしくお願いします。

柳小屋前で焚火宴会

焚火を囲んで

柳小屋前の焚火スペース

源流釣りの楽しみの大部分は焚火を囲んでの宴会です(私の周りの人達は皆)。源流で飲むお酒はなぜかどんな酒でもうまい。外での飲み食いはなぜか美味しいものですね。私たちは源流に行くとき乾杯ビールの他はアルコール度数の高いものを用意します。好みでウィスキーや焼酎など様々です。それはなぜかというと荷物を軽くしたいけどお酒はたくさん飲みたいからです。水割りは目の前を流れる大量の天然水を好きなだけ入れてください。いわゆるこれが沢割りです。もちろん体力に自信のある人たちは大量の缶酎ハイやワイン、日本酒なんかを担いで歩く方もいます。ただし飲む量は翌日歩けるだけにしましょうね。また川の水を飲む際は自己責任でお願いします。

今回のおつまみはこんな感じ

イワナの造り
イワナのかば焼き
マスタケ
マスタケこれはお土産になりました。

渓で飲むお酒の味は格別ですが、そのおつまみも美味しいものが食べたいですよね。今回は沼澤さんがローストビーフなど高級なおつまみを用意してきてくれました。石森さんはサラミとポテトやイワナのかば焼きなどを作ってくれました。私はイワナの刺身などを料理。楽しい宴となりました。明太子スパゲティの写真はお昼ごはんです。

源流の料理では焚火缶もおすすめ

DUG(ダグ) 焚火缶3セット シルバー DG-0103

価格:4,157円
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感想(17件)

私が源流に行きだした20年ほど前、諸先輩方が使われていたのが本家本元のビリー缶(ホットン製)でした。しかし、今ではオークションで数万円となって高額に、もちろん新品は手に入りません。そこで変わりとなるのが焚火缶です。数十回も使えば煤ぼけて良い感じのへこみが入り味も出てきます。とにかく源流の焚火に似合う形状です。蓋はフライパンにもなります(焦げ付きますが)。3~4人で行くには大中小と3点セットが役に立ちますよ。

テンカラ釣り秩父イワナのまとめ

埼玉県にも奥深い山が広がり、そこには独特の特徴をもった在来のイワナが生息しています。そして、その秩父イワナに今回も会うことができました。ドライフライテンカラでイワナを釣りましたが、やはり水面にイワナが出る釣りは楽しいものです。エサいらず、道具も軽いテンカラは源流釣りに向いている釣りです。昔職漁師の多くがテンカラでイワナやヤマメを釣ったのも道具がシンプルで手返しが早い釣りだからというのもうなずけます。また普段はタープを張ってその下で寝るスタイルが多い源流釣りですが、今回は柳小屋に泊まったので非常に快適でした。もちろん帰る際はきちんと掃除し、元通りにしてあとにしました。埼玉の源流釣り、帰りは1時間ちょっとで自宅という近さです。貴重な釣り場だけに大切にしていきたいと思いました。